
広告代理店の電通が運営する電通若者研究部(電通ワカモン)は、「若者まるわかりナレッジ2025」という意識調査を実施しました。高校生、大学生、社会人1~3年目の年齢層を若者とし、彼ら若者とその上司・先輩との意識の違いなどを調査したものです。その結果から抜粋します。
先ず、上司・先輩の若者に対する意識ですが、やはりハラスメントに関しては高くなっています。「ハラスメントになるのが怖いので、できるだけ指導しないようにしている」と答えた上司・先輩層は、実に45.9%と半数近くです。後輩の成長のため教えたくても「ハラスメントにとられたら」という思いや「注意したらすぐに辞めてしまうのでは」という不安もある。現代の職場ならではの空気感を感じます。
一方、そんな上司・先輩に対し若者たちはどう思っているのかといえば、「ハラスメントを避けるあまり、必要な指導をしてもらえていない」と感じる若者が、42.4%になることが分かりました。上記のできるだけ指導しないようにしている数字とほぼ同じ、つまり若者は指導を遠慮している上司・先輩を見透かしているような数字です。
そして表をみての通り、約7割の若者は先輩や上司とよい関係でいたいと思っているようです。意外なほど、職場における付き合い方に対してはオープンな結果です。
但し、「関係性が築かれていれば」という前提条件があります。今の若者は、同じ職から誰とでも良い関係を築きたいとは思っていません。「この人となら」と思える人でないと、コミュニケーションの第一歩を踏みださないようです。故に、いきなり踏み込むのではなく、先は良好な人間関係性を日常の中で育んでいくことが大切です。ハラスメントに気をつけて小さな声かけ、小さな頼り、小さな受け止めを積み重ねる。それが、世代を超えて本音でつながる“きっかけ”になるのです。
その“きっかけ”の1つが、オフィスに植物を置くことです。グリーン・ポケットがお届けする植物が様々な物語を生み、そこで働らく人と人の心を繋げるのです。
植物が働く人に与える効果を、私たちは産学連携研究で証明しました。ストレス緩和効果、ヒーリング効果がありますが、コミュニケーション面においても効果があることがわかっています。そこで各人の机の上や会議室・休憩室に緑を置くのです。「こんどの植物はかわいいね」「葉が少し大きくなった」「新芽がでた」といった会話が生まれます。こうした会話を引き出すのも、植物が私たちと同じ生き物だからです。この一緒に働いているという仲間意識は、イミテーションではなかなか生まれないものです。
産学連携研究では以下のことも分かっています。
・職場環境に満足する人が増え、会社へのエンゲージメントが強くなった。
・「仕事への意欲・活気」が向上し、「疲労や心の混乱」が少なくなった。
・IT企業において、普段デジタルに接している人には、緑はよりプラス効果が高く感じる。
・企画などクリエィティブな職種では、植物を置くと会話が増え、活気がうまれる。
植物は世代の違い、職種の違い、性別の違いなどをこえて、人と人をつなぐ、よぃ“きっかけ”になるのです。
〇飲み会にも表れる意識の差
他に気になったアンケート結果は、飲み会についての回答です。若者から紹介します。
「仲の良い先輩や上司であれば食事や飲み会にもっと行きたい」 64.8%
「人生の先輩としての教養や学びをもっと教えてほしい」 68.8%
若者たちは、飲み会そのものを避けているわけではなく、むしろ積極的に関わりたいという気持ちがあるようです。もちろん“誰と行くか”は重視しています。
一方、上司・先輩の回答で気になったのは次の点です。
「後輩から食事や飲み会に誘ってもらえたらうれしい」 58.9%
「後輩は職場の食事や飲み会は本当は行きたくないのでは」 70.2%
「自分が人生の先輩として話すなんておこがましい」 64.5%
距離を縮めたいけれど嫌がられるのではないか、ハラスメントにとられたらどうしよう、そんな遠慮と葛藤の壁が、上司・先輩側には存在しているようです。若者たちに比べると、何か弱気な印象ですね。
これは世代の問題もあるかもしれません。今回の電通ワカモンアンケートでは、上司・先輩層の定義は入社4年目から10年目の300人と入社11年目から20年目の500人、計800人を対象としています。年齢でいうと30~40代です。就職してから不況があたり前で、リーマンショックや東日本大震災など厳しい時代を生き抜いてきた世代です。飲み会などの会社行事にはあまり意味を見いだせなく、「飲み会の参加は残業」と考える人もでてきてました。
その点、今の若者たちの方が「飲みニケーション」についての理解はあるようです。職場の飲み会はただの懇親イベントではなく、信頼構築の機会や自身の勉強になり得る。これは、高市総理への支持率が若年層ほど高いという数字にも表れています。自分は馬車馬のように働かないけれど、その姿勢は「格好いい」ということなのでしょう。
私が社会に出た頃は、まだ「飲みニケーション」が色濃く残っていました。会社は日本橋にあり、仕事が一区切りついた日は課長が先陣を切って定時に上がり、まだ明るい街へ飲みにくりだす。新人はそこで飲まされ、会社とは何か、仕事とは何かを教わる。私は受け答えが悪いとよく説教を賜り、確か社会人初の出張は居酒屋の席で決まったことを覚えています。勿論、まだコンプライアンスやハラスメントなどの言葉すらない時代です。 当時の先輩・後輩とは定期的に会います。先月も忘年会があり、高層ビルを見上げて歩きました。あの頃、日本橋の空はとても低かった。それでも手が届いてつかめたものは、わずかだったように思いますが、古き良き時代といえるでしょう。


























































































