Z世代と緑

昨日は多くの会社が新年度を迎える中で、入社式も行われています。景気回復の実感がないまま、先の春闘での歴史的回答の賃上げを受けて初任給も高い今年の新卒社員たち。30万円という大台の会社もあるほどです。

彼らは「Z世代」と呼ばれ、生まれた時からパソコンや携帯電話は日常の風景でした。そんな彼らに自社の方針を教え込み、早く戦力として成長させなければなりません。その為、会社としても彼らの価値観や特徴を理解する必要があるのです。

Z世代はどんな環境で育ってきたのか、一般的に次のような特徴があるといわれます。

① ゆとり教育で、従来の詰込み型から個性を伸ばすと期待された。しかし、運動会で「仲良く一緒にゴール」など、逆に競争を避け、個性を発揮しにくい場面が増えた。またみんなと同じように行動しないといじめの対象になりやすい。
② リーマンショックなど常に不景気。社会も地球温暖化、東日本大震災、新型コロナウイルスなどいつも不安を感じている。
③ スマートフォンやSNSの普及で、コミュニケーションの方法が対面でリアルタイムより、間接的に伝えることが多い。

こう書くと、何か「Z世代は付き合いにくい」と定義されるかもしれません。確かに日本全体が高度成長時代やバブル期のようなパワーはなく、マインド的には低く抑えられた時代でした。「みんなで盛り上がった」経験が少なく、スマートフォンなどを1人で見ているため、コミュニケーション力が低い印象。

しかし実際に彼らと話をすると、そうでないことがわかります。社会と自分とのつながり、周囲の人と自分とのつながりをどう造るかを、真面目に考えています。いい時代に恵まれなかったというネガティブさもありません。確かに燃え上がるような熱さはなく、線は細くストレスに弱いですが、考え方は素直で、むしろZ世代は、コツコツと仕事をする「使いやすい」「育てやすい」人材のように思います。

観葉植物にたとえれば、パキラがあてはまるでしょう。パキラは1本1本の茎は細く派手さはないですが、スタイリッシュです。育てやすく、グリーンレンタルでは様々な場所に置くことができます。なんといっても適正な光をあて、適量な水を与えて、風通しの良い場所ならば、どんな場所にも合うのです。「どんな時代でも真面目にコツコツ」の部分に通じるものがありますね。

今はあまり評判が良いとはいえず評価も出ていないZ世代ですが、これからそのもてる力を発揮して、パキラのようにどんな場所にも使え、誰からも愛される存在になってほしいと思います。

我社にも、4人の新卒社員が入社しました。入社前に彼らが語ってくれた、緑に対する愛と夢を実現できる社員に育つことを期待しています。